先週の日曜日、太田川放水路を走っていたら突然足が止まりました。
朝6時に起きてすぐ自転車にまたがり、気持ちよくペダルを回していたのに、25kmを超えたあたりで急に手がふるえてきました。ハンガーノックです。まさかこのコースで、と思いました。家に帰って妻に話したら「ちゃんと何か食べてから行けばよかったのに」と笑われました。そりゃそうです。
ロードバイクを始めたのは2年前。「朝食前に走ると脂肪が燃えやすい」という話を聞いて試し始めた空腹ライドは、最初の数週間でこういう失敗を2回やらかしました。でも今は毎朝のルーティンとして定着していますし、体の変化も実感しています。うまくいくようになるまでに、それなりに試行錯誤があったんですよね。

なぜ空腹だと脂肪が燃えやすいのか
朝起きたばかりの状態は、前日の夕食から10時間近く何も食べていない状態です。血糖値が低いので、体はエネルギー源として脂肪酸を分解する方向に動きます。これがいわゆる「脂肪燃焼モード」です。
2016年のJournal of Nutritionに掲載された研究でも、空腹時の有酸素運動は食後の同じ運動に比べて、脂肪をエネルギーとして使う比率が高まると報告されています。ただしこれは「脂肪由来のエネルギー割合が増える」という話であって、消費カロリーが劇的に上がるわけではありません。そこを混同すると話がズレてきます。
もう一つ、インスリンが低い状態で動くと細胞がインスリンに反応しやすくなるという側面もあります。作業療法士として体の仕組みはひととおり学んできましたが、40代に入ってから血糖値まわりへの関心が妙に高まってきました。この点でも悪くない習慣だと思っています。
太田川沿いの朝、心拍140で走り続けるためのルーティン
今の自分のやり方はこうです。
- 起床後すぐ:水300ml+BCAA3gを溶かして飲む
- 走行強度:心拍数140bpm以下(会話できるペース)を維持
- 走行時間:30〜45分。60分を超えるときは補給食を持参
- 走行後:30分以内にプロテイン20g+バナナ1本
太田川放水路のサイクリングロードは信号が少なく、強度をコントロールしやすいです。宮島街道方面に出てしまうと車が増えてペースが乱れるので、朝の空腹ライドはほぼ放水路沿いに絞っています。
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BCAAを飲み始めてからは、ハンガーノックは一度も起きていません。筋肉の分解を防ぐ目的もあるのですが、正直「お守り」感覚で飲んでいる部分もあります。

やってはいけないこと
空腹ライドで一番やってはいけないのは、強度を上げすぎることです。
朝から調子がいいと、坂でついペダルを踏んでしまいます。でも空腹状態で全力を出すと、体はタンパク質を分解してエネルギーを作る「糖新生」という経路に切り替わります。筋肉が削られていく方向なので、せっかく走っても逆効果になってしまいます。最初のころ、これを知らずに呉方面まで全力で踏んで帰れなくなりかけたことがあります。
もう一つ気をつけているのは体調の悪い日です。寝不足が続いているときや、リハビリ業務で神経を使いすぎた翌朝は免疫が落ちやすいです。そういう日は食事をとってから走るか、そもそも休みます。
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40代の体で半年続けてみて
週1〜2回のペースで半年続けた結果、体重は2kg落ちました。ただこれが空腹ライドの効果だけなのか、食生活全体の変化が影響しているのかは、正直わかりません。
はっきり実感しているのは、長距離でのスタミナです。100kmを超えるライドでの後半のへたり方が、去年より明らかにマシになりました。尾道まで足を伸ばしても、帰りの登りで完全に終わる、みたいなことが減ってきています。脂質を燃料として使う能力が少しずつ上がってきているんだと思います。
空腹ライドは「低強度・短時間」という前提が崩れると、途端にリスクになります。ここさえ守れば、子どもが起きる前の40分を有効に使える朝の習慣として、悪くない選択肢だと思っています。

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ちなみに先週の失敗ライドの話を夕食のときにしたら、小学3年の長男が「お腹が空いてたら走れないよ、僕でも知ってる」と言っていました。8歳に正論を言われると、なんとも返しようがありませんでした。
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